TOPへTOPへ

⼤腸ポリープ

大腸ポリープとは

大腸ポリープとは、大腸粘膜が盛り上がったできもののことを指し、多くの場合は痛みなどの自覚症状を伴いません。ただし、大きくなると少量の出血を起こし、その結果、便潜血検査が陽性になることがあります。
大腸ポリープの約80%は「腺腫(adenoma)」と呼ばれる腫瘍性ポリープであり、これは大腸がんの前がん病変とされています。多くの大腸がんは、この腺腫が徐々にがん化していくこと(adenoma-carcinoma sequence)によって発生することが知られており、腺腫は原則として切除の対象となります。
近年では、「鋸歯状病変(sessile serrated lesion, SSL)」の悪性化リスクが注目されています。ある研究(Phipps AIら, Gastroenterology, 2015)では、大腸がんの約20%がSSLを起源としていると報告されており、SSLも切除対象とされています。

大腸にポリープがあるとどんな症状が出る?

発症初期の大腸ポリープは自覚症状に乏しいことが多いですが、巨大化すると硬い便がポリープに接触して出血を起こし、便潜血検査で陽性となる場合があります。
ポリープががん化して進行すると、次のような症状がみられることがあります。

  • 血便や粘液便
  • 便秘や下痢などの便通異常
  • 腹痛・嘔吐などの腸閉塞(イレウス)症状
  • 腹部膨満感
  • 体重減少や全身倦怠感
  • 貧血

大腸ポリープ放っておくとどうなる?

大腸ポリープの多くは良性ですが、一部は大腸がんへと進行する可能性があるため、放置することは危険です。がん化リスクに加えて、次のようなリスクもあります。

大腸がんの発生リスク

大腸ポリープの中には、大腸がんへと進行するものがあります。
そのため、早期に発見して切除することが、大腸がんの発症予防につながります。
日本では、およそ10人に1人が生涯のうちに大腸がんを発症するといわれていますが、定期的に大腸内視鏡検査を受け、ポリープを切除することで、その多くは予防できると考えられています。

大腸内の出血や貧血

ポリープが大きくなると出血を起こし、慢性的な貧血や血便の原因となることがあります。

症状の悪化

巨大なポリープが便の通り道をふさいだり腸管を刺激したりすることで、下痢や便秘、腹痛などの症状が悪化する場合があります。

ポリープの増大とがん化の可能性

放置するとポリープはさらに大きくなり、中には大腸がんに進行するものもあります。
大腸ポリープが見つかった場合は、早期に適切な検査と治療を受けることが大切です。
特に、50代以上の方や大腸がんの家族歴がある方は、定期的な大腸内視鏡(大腸カメラ)検査を受けることを強くお勧めします。

大腸ポリープは取った方がいい?

大腸ポリープは取った方がいい?大腸ポリープの約80%は「腺腫(adenoma)」と呼ばれる腫瘍性ポリープであり、これは大腸がんの前がん病変とされています。多くの大腸がんは、この腺腫が徐々にがん化していくこと(adenoma-carcinoma sequence)によって発生することが知られており、腺腫は原則として切除の対象となります。
一方で、肛門に近い直腸に見られる小さな「過形成性ポリープ(hyperplastic polyp)」は、がん化のリスクが極めて低いため、通常は切除の対象となりません。
近年では、「鋸歯状病変(sessile serrated lesion, SSL)」の悪性化リスクが注目されています。ある研究(Phipps AIら, Gastroenterology, 2015)では、大腸がんの約20%がSSLを起源としていると報告されており、SSLも切除対象とされています。
SSLは、大腸の正常粘膜とよく似た色調で、平坦な形状をしていることが多く、発見が難しい病変です。また、その広がりを内視鏡で正確に診断することが困難であるため、不完全切除となるリスクも高いとされています(Pohl Hら, Gastroenterology, 2013)。
当院院長は、大阪国際がんセンターや大阪大学をはじめとする複数施設と共同で前向き研究を行い、10mm以上のSSLに対する内視鏡治療後の再発率が3.1%であったことを報告しています(Shichijoら, J Gastroenterol Hepatol, 2022)。
当院では、大腸ポリープ切除実績が10,000例以上の院長が、正確な治療前診断と高精度な内視鏡切除を行い、再発防止に努めています。

大腸ポリープが良性か悪性かはいつわかる?

健康診断や大腸カメラ検査で大腸ポリープが見つかると、病理検査の結果が出るまで不安に感じる方が多くいらっしゃいます。病理検査の結果は、検査後おおよそ1〜2週間で判明します。
当院では拡大内視鏡を用い、経験豊富な内視鏡医が検査時にほとんどの大腸ポリープのタイプを診断することが可能です。
ただし、最終的な確定診断には病理検査が必要となります。

大腸ポリープと大腸がんの原因・予防

大腸ポリープの中で大腸がんの前がん病変のほとんどを占めるのは大腸腺腫です。
大腸腺腫と大腸がんの発症リスク要因としては、以下が知られています。

  • 遺伝的要因(家族歴)
  • 過度の飲酒
  • 喫煙
  • 脂質の多い食事
  • 肥満
  • 牛肉、とくにソーセージやハムなどの加工肉の摂取
  • 運動不足
  • 野菜や果物の摂取不足

予防のためにできること

大腸ポリープや大腸がんを防ぐには、日々の生活習慣を改善することが大切です。
具体的には以下を心がけましょう。

  • 食物繊維を豊富に含む食品(野菜・果物・海藻・きのこ・豆類)を積極的に摂取する
  • 栄養バランスの取れた食事を意識する
  • 加工肉や脂質の多い食品の摂取を控える
  • 適度な運動(例:ウォーキング)を継続する
  • 肥満の予防・解消

大腸ポリープの検査・診断

便潜血検査

便潜血検査便潜血検査は、便の中にごく少量の血液が混ざっていないかを調べる検査です。
しかし、良性の大腸ポリープでは出血がないことも多く、便潜血検査が陰性でもポリープが存在している場合があります。
そのため、大腸ポリープを見落とさずに発見するためには、大腸内視鏡(大腸カメラ)検査の受診が重要です。

便潜血陽性

大腸カメラ検査

大腸カメラ検査(大腸内視鏡検査、下部内視鏡検査)肛門から内視鏡スコープを約70〜80cm挿入し、盲腸から直腸まで大腸全域の粘膜の状態を詳しく確認します。高画質映像により、mm単位の小さなポリープも発見可能です。
さらに、拡大機能や特殊光観察を用いることで、ポリープ表面の微細な構造まで確認でき、ポリープの種類の診断にも役立ちます。
当院では、大腸がんに進行する可能性があるポリープは検査中に切除することができます。
ご希望に応じて鎮静剤を使用し、患者様の負担をできる限り軽減した大腸カメラ検査を行っておりますので、安心してご相談ください。

大腸カメラ検査

当院では大腸ポリープ切除の日帰り手術が可能

大腸ポリープには、がんになるリスクがほとんどない良性のもの(非腫瘍性ポリープ)と、将来的にがんに進行する可能性のあるもの(腫瘍性ポリープ)があります。良性のポリープは、経過観察とすることが多いですが、がんのリスクがあるポリープは、内視鏡での切除が必要になります。
当院では、大腸カメラ(内視鏡)検査において、大腸全体を丁寧に観察し、なるべく苦痛の少ない検査を心がけています。検査中にポリープが見つかった場合は、その場で日帰り手術として切除することが可能です。検査と同時にポリープも取り除きたいとお考えの方は、お気軽にご相談ください。当院の院長は、これまでに10,000個以上の大腸ポリープを切除してきた実績があり、他の医療機関では切除が難しかった症例や、十分に切除されずに再発したポリープ・がんの治療経験も豊富です。内視鏡で届く範囲のポリープであれば、基本的にはその場で切除が可能です。ただし、大きさが20mmを超えるものや、体調・ご希望によっては、入院治療が望ましいケースもあります。そのような場合には、大阪国際がんセンターなどの専門医療機関と連携して、スムーズにご紹介いたしますので、どうぞご安心ください。

大腸ポリープ切除
(日帰り手術)

Contact

ご不明点はお問い合わせください
(0:00~0:00 電話受付)

準備中

まずはご予約ください
WEB問診にもご協力お願いします

WEB予約

LINEからも予約できます
休診などのお知らせも受け取れます

LINEから予約